神奈川県の蛭ヶ岳(ひるがたけ)標高1,672mの丹沢山塊の最高峰、神奈川県の最高地点の山。
山頂からの景観は素晴らしく富士山をはじめ大パノラマの展望が広がる山です。
ほぼ山塊の中心に位置するこの山は簡単には山頂に立てない奥深い山です。
一般的には南は大倉、北は青根、焼山登山口から登る方が多く大倉からだと往復で20㎞オーバー累積標高2,000ⅿ以上、青根からでも15㎞オーバー累積標高1,500ⅿ以上と危険個所は少ないものの体力度は非常に高い山となります。
2023/11/20〜21
今回はその蛭ヶ岳の山頂にある山荘に泊まりマイナールートで歩いてきた記録です。
蛭ヶ岳南稜
なんと心が揺さぶられる呼び方か・・・
蛭ヶ岳には何度か登っておりますがこのコースを知ったのは私の利用している登山アプリ『YAMAP』のフォロワーさんのレポからです。
いわゆる南尾根なのですが主脈と違い時には壁のような道なき道を登り詰めていくスリリングで非常に達成感の高いバリエーションルートです。
元々は登山道があったらしいのですが現在は東丹沢詳細地図でも廃道扱い。山と高原の地図には道もありません。
アプローチも結構大変でまずは熊木沢出合に出るのにユーシンか鍋割山を越えてくるか、塔ノ岳の西尾根を利用し尊仏ノ土平に出ないといけません。
鍋割山~鍋割沢~熊木沢、塔ノ岳~尊仏ノ土平~熊木沢は途中の登山道が大崩落をしている(その影響でこの付近の登山道が立ち入り禁止)ので今回は寄~檜岳~雨山峠~ユーシン~熊木沢出合を目指すルートにしました。(このルートも立ち入り禁止区間含みますが大きな崩落個所は無く先述したユーシン~熊木沢間の大崩落による通行止。立ち入り禁止箇所ではあるので歩く際は自己責任で)
1.新松田駅より寄行きのバスに乗り寄BSより歩き始め寄大橋を渡り檜岳山稜を越え玄倉林道へ
7時32分 寄バス停
このバスは休日より平日のほうが始発の時間がだいぶ早いです。
バス停の近くの自販機・トイレがあります。バス停より川沿いを北に舗装路をしばらく歩きます。
やがて赤く立派な橋が見えてきます・・・寄大橋です。
橋を渡った付近に数台の駐車スペースがあります。
周遊歩道を経て、作業経路より檜岳を目指します。東丹沢詳細地図には檜岳南東尾根との記載あり、バリルートですが踏み跡は明瞭。
作業経路(行き止まり)方向に登ると南東尾根
結構な急坂に息を切らして登ります。秋晴れに紅葉が映えます。写真を撮りつつゆっくり登る。
9時13分
やがて勾配もなだらかになり檜岳(1,167m)に到着。木々に囲まれた静かなピークです。
9時36分
檜岳山稜を北に進み雨山に到着。明るく静かな雰囲気良い稜線です。
9時54分
雨山より大きく下り雨山峠に到着。ベンチが有りますので少し休憩を取りました。
この峠から西にユーシン、北に鍋割山稜、東に寄大橋へ行けます。本日はユーシンを目指して西へ向かいます。
玄倉林道に出ました。ここから林道を歩いて熊木沢出合まで行きます。この先で工事を行なっていた為邪魔にならないように沢に迂回しました。
かつてはユーシンロッヂ、果ては蛭ヶ岳南陵取り付きまで車が入れたらしい、今は崩落が激しく徒歩でも気を付けなければなりません。
2.熊木沢出合より赤バンを目指す
11時22分
ちょっとした道間違えを経て(ユーシンロッヂに行ってしまった)熊木沢出合に到着。目の前の梯子を登り堰堤を越えます。
比較的歩きやすい所を探しながら熊木沢を詰めて行きます。
『警笛ならせ』の標識。久しぶりに見た気がする。
前に見た情報では流木を足掛かりに堰堤を越えられた様ですが無くなってました。
さてどうしたものかと周りを見ると左岸側に道が有りました。
秋の穏やかな快晴の中、沢を右へ左へ渡りながら歩き続けます。
正面に蛭ヶ岳
歩き難い沢沿いの道、左手の凹みから林道に出ました。
暫く舗装路を歩けました
12時33分
赤バンが見えてきました!熊木沢出合から1時間ちょいかかりました。
3.屈指の急登蛭ヶ岳南陵から蛭ヶ岳へ
12時40分
小休憩をしカメラをバックパックにしまって、ヘルメットを被りいよいよ南陵へ取り付きます。
右の尾根に乗っかりとんでもない斜度の尾根を登る、獣道が多数あるが巻く事はせずに直登します
少ないながらテープ有り
急登ゆえドンドン標高が上がります
棘の薮に注意!夏でも長袖長ズボン推奨
テラスより歩いてきた熊木沢を見る
西丹沢越に富士山!
山頂が見えてきました!
14時36分
山頂に到着。スリリングな尾根でしたが達成感が半端ないです!!
本日は小屋泊なので山頂からの夕焼けを堪能
1泊1食付きで7,000円でした。要予約です。
http://kitatan.com/hirutop.html
続く